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2008年1月 5日 (土)

お役所仕事とチョウゲンボウの運命

大阪湾を埋め立てた人工島が泉大津市に在り、その先端に小さな池と丘が隣接している場所が在ります。

Img_5853この丘には葦や雑草が生えていて、ノネズミや小鳥の格好の住みかに成っています。また、池では水鳥たちが暮らし、小鳥たちも水浴びをします。
元を正せばガレキだらけの造成地ですが、整地作業が中途半端に終わったのが幸いしてか、ガレキを盛った場所が丘に成り、えぐり取られた部分が池と成って、その両者が箱庭のように配置されています。

Img_5855 緑の乏しい湾岸地帯において、この場所は小動物や渡り鳥たちの絶好のオアシスでしょう。
Ashは一年ほど前にこのオアシスの存在を知りましたが、この地にチョウゲンボウが生息していることをマイミクのカツラギさんから教えてもらいました。
幸いにも周囲には倉庫が点在するだけなので、このオアシスを荒らす存在は少なく、鳥たちは平和に暮らして居たはずです。

Img_5815 年頭の三が日は猛烈な寒波に恐れをなして鳥見に出掛けるだけの覇気も無くて、今日は久しぶりにホッコリとした好天に成ったので、お気に入りの探鳥地へ来て見ました。実は、このわずかばかりの自然のオアシスを整地して緑地にする計画が有ることを昨年に知りました。

Img_5826そして、ついに計画が実行段階まで進んでしまったことを、今日知るはめに成ってしまったんです。本来ならば小動物や小鳥たちの棲み家だった葦や雑草の丘は、見るも無残に刈り取られており、造成工事のための重機が活動の開始を待ち構えています。

Img_5809オアシス周囲のフェンスは以前よりも頑強に補強され、私のような一般人の立ち入りは禁止されてしまいました。 この小さいオアシスの食物連鎖の頂点で生息してきたチョウゲンボウも、今回の暴挙によって貴重な餌場を失ってしまったようです。

Img_5804葦が刈り取られた丘の側で呆然とたたずむチョウゲンボウ。拓け過ぎた丘には小動物が潜む場所すら無い。 Ashが見た個体は若鳥であり、人間にすれば独り立ち直後のハイティーンくらいか。


Img_5870重機の屋根で途方に暮れているチュゲンボウを見ていると、つくづくお役人の無神経さと傲慢さに腹が立ちます。 昨年の晩秋に訪ねた渡良瀬遊水地(わたらせゆうすいち)では、谷中村という集落の住民を追い出して、上流の精錬所からの廃液を沈殿させるための池を作ったお役人の暴挙に心が痛みました。

お上は沈殿池を造った目的を洪水防止とうそぶいているけど。

その後に旅したのは、アイヌの聖地として知られる北海道の二風谷(にぶたに)。
かつて、この谷の渓流を遡上する鮭を生活の糧としてきたアイヌの聖地のど真ん中に巨大なダムを無理やり造ったお上の蛮行には涙が溢れました。

Img_5896そして、この泉南の鳥たちのオアシスを破壊してまで造ろうとしている「緑地」とは、いったい何なのだろうか。
今のままでも充分に緑地だし、ただでさえ乏しい公共予算を浪費してまで、何を造ろうとしているんだろうか。

今年の初探鳥だったのに、暗い気持ちに成ってしまったAshでした。
いい齢こいたオッチャンの発する言葉じゃないけど、「ムカつくぜ!」

●北は北海道から南は宮古島まで、私のホームページ鳥たちのエリアへもお越しください。

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