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2008年1月

2008年1月14日 (月)

しばれた心をぬぐだめる(冬の弘前)

Dsc03320 弘前市は県庁所在地こそ青森市に譲ったものの、弘前城や多くの洋風建築が残された落ち着いた雰囲気の城下町です。
この街の中央に位置する弘前公園は、その中央の天守閣を取り囲むように幾つかの堀が配され、樹齢およそ500年の古木が多く残されている名園です。
公園には数千本の桜の樹が植えられており、毎年のゴールデンウィーク頃には多くの花見客で賑わうとのことです。

Img_5944 冬の弘前公園を、地元バーダーのNさんの案内で遊んできました。
さすがにオシドリなど秋鳥の姿は見られませんでしたが、カモ、カワアイサ、白鳥などの水鳥や、アカゲラ、シジュウカラ、ウソ、シメ、ツグミ、エナガなどの冬鳥で賑わっていました。
この公園にはオオタカも飛来するらしいですが、残念ながらこの日には見れませんでした。
暖かい季節には多くの草花や樹木の愛好家で賑わう公園ですが、さすがにこの季節に公園を散策する人は少なくて、ほぼ貸し切り状態の公園を堪能できますよ。

Img_5968 この公園ではアカゲラも繁殖していて、この日も一つがいのアカゲラが園内を飛び回っていました。
写真のアカゲラは、なんと樹のこずえに止まっています。
こんな位置のアカゲラを見るのは初めてで珍しくて、思わず何枚ものシャッターを切ってしまいました。

Img_6020 エナガがシジュウカラなどとの混群で園内を回遊していました。
まるでヌイグルミのようにふっくらした体型と愛らしい表情のエナガはAshの好きな鳥の一つですが、なにしろチョコマカと動き回る奴なんで、写真を撮るのは一苦労です。

Img_5986 公園も堪能できたのでNさんともお別れし、夕方のフライトまではレンタカーを駆って地元の露天風呂めぐりです。
青森県は多くの温泉に恵まれていますが、Ashが好きなのは露天風呂、それもいわゆる湯治場のようなひなびた温泉地に憧れます。
でも、残念なことに昔からの湯治場の雰囲気を守っている温泉地は激減しましたね。

八甲田山の麓の酸ヶ湯(すかゆ)温泉はヒバの千人風呂が有名で、ここも混浴です。
http://www.mountaintrad.co.jp/aomori/skyu/sukayu/data.html

昔話だけれど、、Ashが湯船に浸っていたら二十歳代の女性がお母さん(と思われる方)と一緒にすぐ近くに入ってきました。
その時は棚からボタモチの幸運で、心臓ドキドキの状態でしたね。
さすがにお湯が熱かったので湯船から出たかったのに、その頃のAshは若かったので身体の一部が「お湯から出ることをはばかる状態」だったので難儀した思い出があります。

Dsc03342 今回は時間の都合で酸ヶ湯温泉を諦め、岩木山の麓の嶽(だけ)温泉に向かうことにしました。
岩木山の頂上から、弘前の町や白神山地、日本海などの絶景を見るのも楽しみだったのに、突然に雪が降り始めて視界も数十メートルに落ち、津軽岩木スカイラインのドライブは諦めて嶽温泉へ直行です。

Dsc03340 嶽温泉は津軽藩の時代から湯治場として栄えてきた名湯で、今でも昔ながらの情緒が味わえる温泉が残されています。
Ashが行ったのは山楽(さんらく)という旅館で、嶽温泉では古い部類に属する旅館とのこと。
http://www9.ocn.ne.jp/~sanraku/

Dsc03338  ここは入湯と食事ができますが、先ずはしばれた身体を暖めるために帳場で入湯料300円とタオル代200円を払って、屋外にある露天風呂へと向かいます。
銭湯並みのお手ごろ価格で天然掛け流しの露天風呂を満喫できるなんて、青森県民が羨ましいです。

Dsc03324他の混浴風呂も同じだけど、入り口だけは男性用と女性用に分かれているものの、脱衣場から先は混浴です。
今回は残念ながら酸ヶ湯温泉のようにラッキーなハプニングには遭遇できなかったものの、雪の降る景色を眺めながらの露天風呂もなかなかのものでしたよ。

Dsc03333 温泉の資料によると、泉質は白濁した硫黄を含む酸性泉です。
降りしきる雪の中を硫黄の匂いに包まれての入浴ですが、身体の心から温ままってリラックスできました。
この日の湯温は37度と低めで身体が温まりきらなかったので、館内の内湯に入り直しです。

Dsc03339 お風呂で温もった後は飯ですよね。
併設されている食堂で「けの汁定食」という山菜メインの定食を食べました。さすがに1000円では山海の珍味づくしは無理なものの、大根、にんじん、ごぼう、わらびなどを細かく刻んだ味噌味の郷土料理は絶品でした。

Dsc03343 岩木山の中腹には岩木山神社が在ります。
この神社は創建1200余年の歴史を持つ本州最北端の鎮守様で、岩木山の山岳信仰の拠点でもあります。
この日は残念ながら猛吹雪で車外に出ることもできず、今年の初詣は諦めざるを得ませんでした。

Dsc03365 かなりの積雪の為にフライトが遅れ、大阪の街の夜景を見下ろせたのは予定の一時間後。
太平洋側の都会に住んでいる我々にとっては、雪はスノボなどのスポーツや雪見酒などの情緒と結びつけがちだけど、豪雪地帯に暮らす人にとっては一年の暮らしの四分の一を戦う脅威なんですね。
そんな暮らしを支えてくれるのが、昔からの湯治場と郷土料理なんでしょうか。

次は新緑の頃に十二湖を訪れるというアカショウビンに逢いたいものです。

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2008年1月 5日 (土)

お役所仕事とチョウゲンボウの運命

大阪湾を埋め立てた人工島が泉大津市に在り、その先端に小さな池と丘が隣接している場所が在ります。

Img_5853この丘には葦や雑草が生えていて、ノネズミや小鳥の格好の住みかに成っています。また、池では水鳥たちが暮らし、小鳥たちも水浴びをします。
元を正せばガレキだらけの造成地ですが、整地作業が中途半端に終わったのが幸いしてか、ガレキを盛った場所が丘に成り、えぐり取られた部分が池と成って、その両者が箱庭のように配置されています。

Img_5855 緑の乏しい湾岸地帯において、この場所は小動物や渡り鳥たちの絶好のオアシスでしょう。
Ashは一年ほど前にこのオアシスの存在を知りましたが、この地にチョウゲンボウが生息していることをマイミクのカツラギさんから教えてもらいました。
幸いにも周囲には倉庫が点在するだけなので、このオアシスを荒らす存在は少なく、鳥たちは平和に暮らして居たはずです。

Img_5815 年頭の三が日は猛烈な寒波に恐れをなして鳥見に出掛けるだけの覇気も無くて、今日は久しぶりにホッコリとした好天に成ったので、お気に入りの探鳥地へ来て見ました。実は、このわずかばかりの自然のオアシスを整地して緑地にする計画が有ることを昨年に知りました。

Img_5826そして、ついに計画が実行段階まで進んでしまったことを、今日知るはめに成ってしまったんです。本来ならば小動物や小鳥たちの棲み家だった葦や雑草の丘は、見るも無残に刈り取られており、造成工事のための重機が活動の開始を待ち構えています。

Img_5809オアシス周囲のフェンスは以前よりも頑強に補強され、私のような一般人の立ち入りは禁止されてしまいました。 この小さいオアシスの食物連鎖の頂点で生息してきたチョウゲンボウも、今回の暴挙によって貴重な餌場を失ってしまったようです。

Img_5804葦が刈り取られた丘の側で呆然とたたずむチョウゲンボウ。拓け過ぎた丘には小動物が潜む場所すら無い。 Ashが見た個体は若鳥であり、人間にすれば独り立ち直後のハイティーンくらいか。


Img_5870重機の屋根で途方に暮れているチュゲンボウを見ていると、つくづくお役人の無神経さと傲慢さに腹が立ちます。 昨年の晩秋に訪ねた渡良瀬遊水地(わたらせゆうすいち)では、谷中村という集落の住民を追い出して、上流の精錬所からの廃液を沈殿させるための池を作ったお役人の暴挙に心が痛みました。

お上は沈殿池を造った目的を洪水防止とうそぶいているけど。

その後に旅したのは、アイヌの聖地として知られる北海道の二風谷(にぶたに)。
かつて、この谷の渓流を遡上する鮭を生活の糧としてきたアイヌの聖地のど真ん中に巨大なダムを無理やり造ったお上の蛮行には涙が溢れました。

Img_5896そして、この泉南の鳥たちのオアシスを破壊してまで造ろうとしている「緑地」とは、いったい何なのだろうか。
今のままでも充分に緑地だし、ただでさえ乏しい公共予算を浪費してまで、何を造ろうとしているんだろうか。

今年の初探鳥だったのに、暗い気持ちに成ってしまったAshでした。
いい齢こいたオッチャンの発する言葉じゃないけど、「ムカつくぜ!」

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